さよなら ようちえん
幼稚園の卒園式がなくなるかもしれない、あったとしても保護者参列が出来なくなるかもしれない。
コロナウイルスの影響でことごとく、予定変更余儀なくされるのは、きっと私だけではないことでしょう。
まだここまでの報道が出てないとき、クルーズ船の報道がはじめて流れた時、年末からこつこつ企画、妄想して心待ちにしていたシンガポール旅行をキャンセル。しかも、と・う・じ・つ!!
家族の猛反対にあい、足止め。もちろん渡航禁止国ではないので、まるまるキャンセル料は家族3人分きっかり、かかりましたよ。
もうね、やさぐれるしかありません。
それはさておき、息子の幼稚園の卒園式。このあいだの生活発表会でも、涙が止まらなかったのに(舞台から分からないと思っていたが、息子には、泣いてたでしょとつっこまれた)これで幼稚園姿、最後と思ったら絶対泣く。もう、分かってる。
でもね、人間これが最初で最後と思ったら、誰だって手を抜かないし、本気になる。
いいかげんにズルズル生きないし、意味のある時間をすごそうと思う。
だから、毎日が卒園式と思って生きます!(笑)
息子にはよくタイムイズマネーと言っています。なんか私、それを叫びながら起きたこともある。結構私、家でだらついているもんで、あんまり説得力ないと思うけど。
そんなことを考えているとき思い出した1冊がこちらです。
『さよなら ようちえん』
『さよなら ようちえん』出版情報
【著者】さこももみ/作
【初版】2011年2月3日
【出版社】講談社
【ページ数】36ページ
【定価】1400円(税抜き)
『さよなら ようちえん』内容紹介
・作/さこももみさんからのメッセージ
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という、ロバート・フルガム(アメリカの作家・哲学者)の著書があります。わたしの子どもたちが3年間を過ごした幼稚園は、まさに毎日がその実践でした。子どもたちは自発的な「遊び」の中からたくさんのことを学びました。
仲間や大人から、ありのままの自分を受け入れられた幼い日々。この太くてあたたかく強い人生の根っこは、やがて強い雨風にも耐えてぐんぐんと枝葉をのばし、花を咲かせ、自分以外のものにも実を分け与える、そんな心を育んでくれたと、わたしは今でも信じています。
「小学校に行ったらがんばらなくちゃ! なんて思わなくていい。みんなは初めての小学校へ行くだけで、十分がんばっているんだから。」
卒園式の日、これが先生方から子どもたちへ贈られた言葉でした。子どもたちのすぐそばで、ひとりひとりを本当に理解し、愛してくださった先生方の存在に、改めて感謝した瞬間でした。
卒園を迎えられた読者の皆様にも、この言葉と気持ちを伝えたいと思いながら絵本を描きました。ご卒園、おめでとうございます。
『さよなら ようちえん』感想
とにかく、たくさんの登場人物がでます。絵本をみながら名前をひろっていきました。
・ななこちゃん(主人公)
・おかあさん
・ゆみこ先生・園長先生
・ゆうきくん、みゆきちゃん、きすけくん、このみちゃん、かずやくん&かずまくん(ふたご)みえこちゃん、とおるくん、しゅんくん、はるよちゃん、しょうたくん、まみちゃん、れいなちゃん、たかひろくん、ひとみちゃん、ひろきくん(園児たち )
みなさんのお友達の中にも、同じ名前の子がいるんじゃないでしょうか。
息子の園には何人か同じ名前の子、いますね。こういうのも何十年か経つと、時代を感じるんでしょうね。
ななこちゃん(主人公)いれて総勢17名いますね。ひとりお引越しした子(ひとみちゃん)をのぞく16名がいろんなシーンに描かれています。
はい、わたし、数えました。(笑)
でもね、お絵かきのシーンでは、お引っ越しした、ひとみちゃんの似顔絵も、ちゃんとかかれてました。表紙には11人が手をつないでる。あれっと足りない!?と思って、裏表紙をみると、、、ほっ。
6名の園児が、仲間の輪にはいろうとパタパタ駆けてくる。これで17人。
絵本って、表紙から裏表紙まで全て意味があるんです。
しかもこの構図は上から見下ろしたように、描かれています。ここに、いつも優しく見守っているであろう、園の先生方や保護者のあたたかさを感じることができます。
お弁当、どろだんごつくり、プール、たなばた祭り、だんごむし、おいもほり、砂場あそび、つみき、絵の具でお絵かき、雪あそび、クライマックスに卒園式という、1年間の幼稚園生活が、季節をおって、走馬灯のごとく、すすめられます。
けんかあり、助け合いあり、お友達との距離感など、淡々と流れる時間の中で、ななこちゃん(主人公)の日記みたいな文章で丁寧にかかれています。
きすけくんは、おそらく発達がゆっくりな子かな、と思います。クラスに1人くらいの割合でいると思いますが、「きすけくんがたのしそうになるときは、みんなもたのしくなるからふしぎです。」という言葉に激しく同感。
わたしも、ちいさいころ、同じことを感じたのを覚えています。そして、それを小学校の作文にかいたら、なんかうっかり入選してしまい。(笑)
悪いことを書いたわけじゃないのに、その子に読まれたら恥ずかしいなと、真剣に悩んだ記憶があります。
この絵本を息子に読むと、自分も、類似の体験を幼稚園でしているので、だんごむしのオス、メスの見分け方など「これ知ってるで」と教えてくれました。(背中の黄色い模様がメスらしい)
ただ、登場するお友達に関しては、本人なりに、全然違うと感じたようでしたね。
幼稚園の施設とかは似てるって言っていましたが。
子どもの共感を得やすい絵本だと思うので、この卒園を控えている親子に、この時期読み聞かせするにはピッタリだと思います。
なぜならここから、保育園や幼稚園生活を自然にふりかえる会話がうまれやすいからです。大前提として、お子様がこの話題を話したければになりますが。ねほりはほり、うるさく聞くのはNGです。
『さよなら ようちえん』おすすめ年齢
4歳くらい
『さよなら ようちえん』読むのにかかる時間
7分くらい
さこももみさんの他の絵本も紹介します。